アトピーの子どもが夜泣きせずに熟睡する方法

Cute baby boy scratch his body

アトピー持ちのお子さんが夜泣きをしていると、心配になりますよね。

泣きながら、体を掻きむしる子ども見ると、親として何とかしてあげたいと思ってしまうものです。

実は、アトピー性皮膚炎には生活習慣や睡眠が深く関係していると言われています。

今回は、そんなアトピーの改善方法やアトピーっ子が、夜泣きに苦しまずに熟睡できる方法をご紹介します。

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なぜ夜にかゆくなるのか

アトピーの子でも、日中は特にかゆそうにしないのに、お風呂上がりや夜寝る前、寝ている間に体を掻きむしる子は多いと思います。

遊びに夢中になっている時は平気そうなのに、お布団の上でリラックスしているとすぐにポリポリ・・・、止めさせようとしたら大泣きされてしまったというママやパパもいるでしょう。

なぜアトピーは、昼間は平気でも、夜寝る時間になるとかゆくなるのか?

それは、「交感神経」と「副交感神経」に関係していると言えます。

日中、起きているときや活発なときに優位に働くのが交感神経であり、逆に体がリラックスモードに入ると優位になるのが副交感神経です。

睡眠時にはもちろん副交感神経が優位になります。

アトピーの子は副交感神経が優位になると、皮膚にヒスタミンなどのかゆみを引き起こす物質がたくさん放出されます。

さらに、体が温まると、血管が拡張して血流が良くなり、これもかゆみ物質が産生される原因になります。

このため、夜寝る頃やお風呂上がりなどにかゆみが強くなるのです。

「交感神経」と「副交感神経」の二つを合わせて『自律神経』といいますが、アトピーの子はこの自立神経のバランスが悪いとも言えます。

アトピー対策、対処法としてできること

では、自律神経バランスの整え方やアトピーの改善のためにできることはどのようなことができるのでしょうか?

以下のようなことを意識してみましょう。

  • 掃除をこまめにする :ダニやほこりなどは、かゆみの原因として大きいです。布団はこまめに天日干しし、布団用掃除機などでダニの死骸も排除しましょう。
  • 寝入りばなの温度に気を付ける :体温が高くなると、かゆみが増します。 寝るときは部屋の温度を低めにし、パジャマや掛け布団も薄手のものにしましょう。
  • お風呂の温度はぬるめにする :アトピーの子の肌は、水分が失われて過敏になっている状態です。
    そんな肌に熱いお湯をかけると水分を蒸発させてしまい、ますます乾燥がひどくなってしまいます。
    ですので、熱いお湯は避けて、37度~40度くらいのぬるめのお湯に短時間だけ(10分以内)浸かるようにしましょう。市販のボディソープなどの使用は避けて、できれば無添加の固形の石鹸を使って体を洗ってあげましょう。
  • 紫外線を浴びる:アトピー肌の子が夏のプールや海水浴などで日焼けをすることで症状が改善することは、昔からよく知られています。
    もちろん長時間の過度な日光浴ではなく、暑すぎない環境で短時間(10分程度)の日焼けをすることで、むしろアトピー症状の改善に効果があります。
  • 毎日、適度な運動で汗をかく:適度な運動で、ストレス軽減、自律神経の働きを整える、新陳代謝を良くする、平熱をあげる、汗をかく習慣をつけて汗腺の機能を強化させるなどの効果が得られます。
    このことがアトピーの改善にもつながると言えます。

参考文献:

 
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アトピー改善には、規則正しい生活と睡眠リズムが大事

アトピー性皮膚炎やアレルギーなどに関して、睡眠はとても重要であることがわかっています。

睡眠は単に人間の体を休めるだけではありません。

ホルモンを分泌させて体を調整したり成長させたりもしています。

特に睡眠中の成長ホルモンは体を内側からケアし、皮膚の修復もしてくれます。

この皮膚の再生を促す成長ホルモンは、特に寝入りばなノンレム睡眠(深い睡眠)の3時間に集中して分泌されます。

就寝後スムーズに深い眠りに入るためには、毎日規則正しい生活をおくり、睡眠リズムをつくることが大切です。

早寝、早起きはもちろん、起床・就寝時刻を一定にし、毎朝太陽の光で体内時計をリセットさせ、日中は適度に体を動かす遊びをしましょう。

※関連記事:赤ちゃんの体内時計をリセットしよう

眠る前にテレビやパソコン、スマホなどのブルーライトを遮断して、部屋を薄暗くしてリラックスして眠る準備をすることも重要です。

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アトピーによる夜泣きを回避する方法

授乳中の赤ちゃんの場合は、おっぱいやミルクをあげることでかゆみを忘れてそのまま眠ってくれることがあります。

また、低月齢の赤ちゃんでしたら夜寝ている間だけミトンを付けてあげると、爪で引っ掻いて肌を傷つけるのを防止することができます。

赤ちゃんに限らず、子どもが夜間にどうしてもかゆそうにしている場合、体を少し冷やしてあげるのも効果的です。

背中などが汗ばんでいるようなら、氷枕のようなものをタオルで巻いて頭を冷やすと眠りやすくなります。

さらに、パジャマや寝具が暑すぎてないかなどを確認し、室温を少し下げたり、うちわであおいであげたり、扇風機を付けることも効果があります。

保冷剤や冷たいガーゼなどでかゆみのある部位を冷やしてあげると、かゆみがおさまる子もいます。

ママやパパがトントンをしながらかゆいところを軽く叩いてあげたり、優しく搔いてあげるのも効果的です。

掻かずにさすってあげるだけでも、安心してそのまま寝付く子もいます。

アトピーっ子は本当にかゆくて掻いている場合だけでなく、何となく不安だったり、ママやパパの気持ちを自分に向けたいときに肌を掻きむしるということがよくあることを覚えておきましょう。

夜泣きの延長に、肌を掻きむしるという行為があるような感じです。

そのため、子どもの肌をさすりながら、「大丈夫だよ~」と声をかけて安心させてあげることも大切なのです。