人間の体に備わっている体内時計は、体温やホルモン分泌などの体内環境を日々調整してくれています。
朝目覚めて昼活動し、夜眠くなるのは体内時計がきちんと機能している証拠です。
だからこそ、不規則な生活を続けると、体内時計が乱れて、朝なかなか起きられなくなったり、夜眠れなくなったり、日中ボーッとしたりするのです。
この体内時計、実は光環境に大きな影響を受けています。 特に、赤ちゃんは光にとても敏感です。
夜なかなか寝てくれない子や夜泣きがある子は、光環境に変化を加えるだけでぐっと寝つきが良くなる場合があります。
ここではその具体的な方法をご紹介します!
朝~昼は、太陽の光を浴びせる
他の記事でもしつこいほどに何度も書かせてもらっていますが、朝はなるべく早起きをさせ、必ずカーテンを開けて外の光を室内に取り込みましょう。
何も直射日光を浴びせる必要はありません。
赤ちゃんを窓の近くに置いたり、抱っこしてベランダに出たりして朝日を感じさせてあげるだけで十分です。
朝日を浴びることで、赤ちゃんの体内時計にも一日の始まりを教えてあげます。
日中もできるだけ外に出て、刺激を与えましょう。
まだ歩けない赤ちゃんの場合は、抱っこひもやベビーカーでのおさんぽ等を楽しみましょう。
天気の悪い日でも、少なからず太陽の光は浴びることはできるので、必ずカーテンを開けます。
その上で、部屋の照明をつけて日中は明るい環境で過ごすようにします。
夕方は薄暗く、夜の寝室は真っ暗に
朝~昼は子どもを明るい環境で過ごさせる反面、夕方からは部屋の照明を徐々に落としていきます。
特に、お風呂を出てから寝るまでの時間は、できる限り部屋を薄暗くしましょう。
寝る前のテレビ、パソコン、スマートフォン等も禁物です。
薄暗くて静かな環境で過ごすことで、赤ちゃんの体内時計に眠る時間が近づいていることを教えてあげます。
さらに、眠気を誘う、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌も促します。
そして、夜は必ず寝室を真っ暗にして寝かせましょう。
豆電球やスタンドライトなどを付けている方もいらっしゃるかもしれませんが、何より真っ暗な状態にすることが重要です。
部屋を完全に真っ暗な状態にするだけで、夜泣きがピタリとなくなったという事例もあります。
夜間に授乳やおむつ交換をする際も、豆電球などは付けずに、ペンライトなどを枕元に用意しておいて、必要なところだけを照らせるようにすると良いでしょう。
上の兄弟による要望だったり、もし何らかの事情でどうしても部屋を真っ暗にして寝れない場合は、天井灯の豆電球を使用するのではなく、床に間接照明等を置くことをおすすめします。
これらはすべて、赤ちゃんの目に直接光が入って覚醒してしまうことを避けるためです。
少しの光も遮る努力を
部屋の電気は完全に消していても、空気清浄機等の電子機器のランプが点灯している場合もあります。
実はそんな些細な光にも敏感に反応して、目を覚ましてしまう赤ちゃんも少なくありません。
その場合はランプの部分にタオルや黒いビニール等を掛けてカバーしましょう。
また、カーテンやドアの隙間から外の明かり漏れ入る場合も多いと思います。
この場合も、なるべく対策を講じましょう。 おすすめは、隙間テープや遮光性の高いカーテンを利用することです。
夏場にあまりにも早起き(朝5時前後)な赤ちゃんにも、遮光カーテンを使って朝日を遮ることで、早起きし過ぎ防止効果があります。
この場合、実際に起きてほしい時間の10分~30分前にカーテンを開けておいてあげると、スッキリと目覚めてくれるでしょう。