一般的に、新生児の睡眠と覚醒のパターンはほとんど昼夜の区別なく、だいたい2~3時間の周期でお腹がすくと目を覚まし、お腹がいっぱいになると眠るというような状態です。
また、夜まとまって寝てくれるようになるのは、生後3ヵ月あたりからと言われています。
このことから、「まだ昼夜の区別がついていないんだし」と、新生児期の生活リズムに関しては、あまり意識しない人が多いでしょう。
しかし、ここが意外な落とし穴なのです。
実は、その後、本格的な夜泣きをするかしないかは、新生児期から親が意識的に“昼夜の区別をつけさせてあげられていた”かどうかにかかっているとも言えます。
明るさを調節して、昼夜の区別をつける
夜泣きの大きな原因のひとつは、体内時計の乱れや未発達にあります。
体内時計とは、周囲の“明るさ”を頼りにして脳が1日のリズムを作っていくことで正常に機能します。
一日の中で“明るさ”を意識して気をつけるだけで、夜泣きの予防ができるのです。
新生児期は昼夜の区別がつかないといっても体内時計を作っている時期(地球時間に体を合わせている時期)ですので、実は1日のリズムをきちんと意識してあげる必要があります。
この時期の赤ちゃんが1日の流れを知るには、“明るさ”が1番効果的です。
まだはっきりと目が見えていない赤ちゃんでも光を感じることはできるので、明るさの違いも分かります。
また、光は目だけでなく、肌からも感じ取ることができます。
実際に、“明るさ”を意識した1日の流れは下記の通りです。
【朝のポイント】
外が明るくなったら赤ちゃんのいる部屋のカーテンを開けて、太陽の光を室内に取り入れましょう。
赤ちゃんが寝ていてもカーテンを開けて、しっかりと朝日を浴びさせてあげます。
“起きる時間がきた”ということを教えてあげ、夜と明るさの違いをつけることで、昼夜のメリハリがつきやすくなります。
【日中のポイント】
ベビーベッドを暗めのところに置きっ放しにしたり、日中家にいてもカーテンを閉めっぱなしにしたりしていませんか?
これは絶対にやめてください。
カーテンは朝からずっと開けたままにし、赤ちゃんがお昼寝をしていても部屋は薄暗くせずに、常に明るさを保ちましょう。
太陽の光は黄疸の予防にも良いため、時々日向ぼっこをするのもおすすめです。
【夕方のポイント】
夕方からは、外の明るさに合わせて照明を落とします。
どうせ寝ないからといって、夜も明るいリビングで赤ちゃんと一緒に過ごすことはやめてください。
夜明るいのは、体内時計を狂わす大きな原因になります。
間接照明をつけるか、もしくは暗い部屋につれていってあげると良いでしょう。
【夜のポイント】
夜は寝る時間をきちんと決めて、その時間に消灯します。(夜20時より前が理想)
寝かしつけは真っ暗な中で行います。
例え決めた時間に赤ちゃんがすぐに寝なくても、寝る時間になったら明かりを一切消し静かな空間で過ごさせ、今は寝る時間であるということを徐々に赤ちゃんに認識させてあげましょう。
以上です。
いかがでしょうか?
これらのことを新生児期から意識しているだけで、昼夜の区別が早くできるようになり、赤ちゃんが夜にまとまって寝てくれる時期も早まります。
もちろん、その後の夜泣きの予防にも効果抜群です。
大切なことは、この“明るさ”に対する意識は赤ちゃん月齢が大きくなっても、ずっと続けて実践していくことです。
産後間もない時なので大変ですが、その後のママを助けることにもなりますので、試してみて下さいね。
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